読み方:りょうてにはな

「両手に花」の意味

二つのよいものを同時に手に入れることのたとえです。

特に、一人の男性が二人の女性と一緒にいる様子を表す場合によく使われます。

「両手に花」の語源・由来

梅と桜を両手に持ったような姿をもとにした表現です。

左右の手にそれぞれ美しい花を持つことが、二つのよいものを同時に得ることのたとえになりました。

「梅と桜を両手に持つ」という、より具体的な形の表現もあります。

「両手に花」の使い方

次のような型がよく使われます。

  • 「両手に花だ/だった」
    恵まれた状態にある人について、述語として使う形です。「今日は両手に花だ」「宴会では両手に花だった」などと使います。
  • 「両手に花で〜」
    その状態で何かをすることを表します。「両手に花で食事する」「両手に花で写真に納まる」などの形です。
  • 「両手に花の〜」
    後ろに名詞を続ける形です。「両手に花の状態」「両手に花のひととき」などと使います。

「両手に花」の例文

  • 同窓会で二人の女性に挟まれて座っている彼を見て、友人が「両手に花だね」と冷やかした。
  • 応募していた二つの賞を同時に受賞し、彼女にとってはまさに両手に花の結果となった。
  • 父は二人の娘に腕を組まれ、両手に花で結婚式の会場へ入ってきた。

「両手に花」の類似表現

梅と桜を両手に持つ(うめとさくらをりょうてにもつ)

意味はほぼ同じで、多くの場面で言い換えられます。

「両手に花」よりも、二種類の美しい花を同時に手にするという比喩が具体的に表れた言い方です。

一石二鳥(いっせきにちょう)

一つの行為によって二つの利益や成果を得る場合に使います。

「両手に花」のように、二人の女性と一緒にいる様子を表す使い方はしません。

「両手に花」の古い用例

雑俳集『誹風柳多留』第十六篇(1781年)には、「しょさ事のしまい両手に花をもち」という句があります。

『精選版 日本国語大辞典』では「両手に花」の初めて登場した例として挙げられており、18世紀後半には「両手に花」という言葉が文献に現れています。

参考文献・出典

  • 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
  • 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「両手に花」項。
  • 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「両手に花」項。
  • 北村孝一編『小学館 ことわざを知る辞典』小学館、2018年、「両手に花」項。
ABOUT ME
北澤篤史
ことわざ学会理事。ことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語・漢字熟語を対象に、語源・由来、古い用例、文献上の変遷を研究している。2025年度ことわざ研究奨励賞受賞。著書に『〈試験に出る〉マンガでわかる すごいことわざ図鑑』『〈試験に出る〉マンガでわかる おもしろい四字熟語図鑑』『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(いずれも講談社)がある。