大きなお世話
読み方:おおきなおせわ
「大きなお世話」の意味
必要のない世話や、ありがた迷惑な口出し・干渉のことです。
相手からの忠告や手助けを拒む言葉としても使われ、相手に直接言うと強い不快感や反発を示す表現になります。
「大きなお世話」の語源・由来
古くは「大きにお世話」という言い方も使われていました。
「大きに」は、「とても」「たくさん」という風に、あとの言葉をくわしく説明する言葉(副詞)です。
もともとは「大きい様子」を表す言葉(形容動詞)の「大きなり」という形が、あとに続く言葉に合わせて「大きに」と変化したもの(連用形)です。
「大きにお世話」と「大きなお世話」は、ともに相手の口出しや世話を迷惑なものとして退ける表現として使われてきました。
「大きなお世話」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「大きなお世話だ」
相手の発言や干渉をその場で退ける形です。「それは大きなお世話だ」「まったく大きなお世話だ」などと使います。 - 「〜は大きなお世話だ」
「〜」には、不要だと感じる忠告・心配・口出しなどが入ります。「そんな忠告は大きなお世話だ」「結婚の心配は大きなお世話だ」などの形です。 - 「大きなお世話だと〜」
「言う」「思う」「感じる」などにつなげ、自分や他人の反応を述べます。「大きなお世話だと思う」「大きなお世話だと言われた」などと使います。
相手に直接言う「大きなお世話だ」はかなり強い言い方です。親しい間柄では冗談めかして使うこともありますが、目上の人やあまり親しくない相手には失礼になることがあります。
「大きなお世話」の例文
- 進路についてあれこれ口を出された弟は、「そんなことまで言われるのは大きなお世話だ」と腹を立てた。
- 本人が困っていないのに暮らし方まで注意するのは、親切のつもりでも大きなお世話だと思う。
- 「そろそろ結婚したほうがいい」と言ったところ、友人から笑いながら「大きなお世話」と返された。
「大きなお世話」の類似表現
余計なお世話(よけいなおせわ)
意味や使われ方はほぼ同じで、多くの場面で言い換えられます。
「余計なお世話だ」も、不要な忠告や干渉を拒む言葉として使われます。
お節介(おせっかい)
「お節介」は、必要以上に他人のことへ口出ししたり世話を焼いたりする行為そのものや、そのような人の性質について広く使えます。
「お節介を焼く」「お節介な人」のような言い方ができる点が「大きなお世話」と異なります。
「大きなお世話」の古い用例
安永9年(1780)の咄本(はなしぼん)『鼠の笑』には、「女郎、大きにおせわ」という言い回しがあります。
現在の「大きなお世話」に対応する「大きにお世話」という言い方が、江戸時代後期にはすでに使われていました。
文化6年(1809)初演の歌舞伎『霊験曾我籬』には、「そりゃア大きなお世話だな」とあり、ここでは現在と同じ「大きなお世話」という言い回しが見られ、相手の口出しを退ける言葉として使われています。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「大きなお世話」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「大きな御世話」「大にお世話」「大きに」項。
