気が気でない
読み方:きがきでない
「気が気でない」の意味
ひどく気がかりで、心が落ち着かないことです。
心配や不安が強く、ほかのことに気持ちを向けにくいほど落ち着かない心情を表します。
「気が気でない」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「〜かと気が気でない」
「〜」には、心配している出来事や結果を表す文が入ります。「間に合うかと気が気でない」「無事に着いたかと気が気でない」などの形です。 - 「〜ので気が気でない」
心が落ち着かない理由を先に示す形です。「返事が来ないので気が気でない」「帰りが遅いので気が気でない」などと使います。 - 「気が気でなくて〜」
後ろに、そのために起きた行動や状態を続けます。「気が気でなくて眠れない」「気が気でなくて仕事が手につかない」などの形です。
「気が気でない」の例文
- 大雨の中を車で帰ってくる家族のことが心配で、連絡があるまで気が気でない。
- 発表した企画が採用されるかどうか、結果を待つ間は気が気でなくて何度もメールを確認してしまった。
- 試合終了間際に一点差まで追い上げられ、応援席の観客は気が気でない時間を過ごした。
「気が気でない」の類似表現
気を揉む(きをもむ)
「あれこれ心配する、やきもきする」という意味で、多くの場面で近い表現として使えます。
「結果を心配して気を揉む」のように、「気を」と「揉む」を組み合わせて一つの言葉として使う点が異なります。
居ても立ってもいられない(いてもたってもいられない)
不安や焦り、強い願いなどのため、じっとしていられないほど気持ちが高ぶっている場合に使います。
「気が気でない」よりも、何か行動せずにはいられない様子まで表しやすい言い方です。
「気が気でない」の古い用例
貞享3年(1686)刊の『好色訓蒙図彙』には、「適々打とけて、してやっても、腹にあたらうかと、気が気でなし」という記述があります。
「気が気でなし」と、現代の「気が気でない」の「ない」に当たる部分が昔の書き言葉の「なし」になっています。
当時すでに、気がかりなことがあって落ち着かない心情を表す言い方として使われていました。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「気が気でない」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「気が気でない」項。
- 戸田利彦「『気』の慣用表現に関する研究(III)―“気が気でない”の意味用法を中心に―」『日本語文化研究』第3号、2000年、1~10頁。
