好物や誘惑を、それに手を出しそうな相手のそばに置き、油断できない危険な状況を作ることのたとえ。
誘惑に弱い相手のそばへ、その人が欲しがる物や手を出しやすい物を置くなど、過ちが起きやすい状況を自ら作ることを表します。大切なのは、誘惑に負ける相手だけを責めるのではなく、危険を承知でその状況を作った側にも戒めが向くことです。
本人だけでなく、危険な状況を作った側への戒めも含む表現です。
「猫に鰹節」の使い方
好物を目の前に置くように、過ちや危険が起こりやすく油断できない状況のたとえ。 誘惑に弱い人の近くへ誘惑の対象を置くなど、問題が起きやすい状況を警告するときに使います。
誘惑に弱い人の近くへ誘惑の対象を置くなど、問題が起きやすい状況を警告するときに使います。
「猫に鰹節」の例文
この場面は「猫に鰹節」ということわざで表せます。
意味を確認してから「猫に鰹節」を使うと、意図が伝わりやすくなります。
「猫に鰹節」の教えを、日常の判断にも生かしたい。
「猫に鰹節」の由来・背景
精選版日本国語大辞典では、17世紀初めの『甲陽軍鑑』に「猫に鰹の節」に相当する用例が示されています。
初出そのものを断定せず、確認できる辞書掲載の古い用例として扱います。
猫の好物とされた鰹節を猫のそばへ置けば、食べられてしまう危険が高いという身近なたとえから生まれた表現です。精選版日本国語大辞典系の項目では、17世紀初めの『甲陽軍鑑』品五一に『猫に鰹の節を預たる』趣旨の古い用例が示されます。そこでは、重要な国郡を他人に預ける危険を、猫へ鰹節を預けることにたとえています。
精選版日本国語大辞典では、17世紀初めの『甲陽軍鑑』に「猫に鰹の節」に相当する用例が示されています。
古用例は『猫に鰹節』の短い定型そのものではなく、『猫に鰹の節を預ける』という長い形で確認されます。古用例の形と現代の定型を区別し、17世紀初めを厳密な初出年とはしません。
17世紀初めの確認例。厳密な初出年・成立年とは断定しない。
古い用例と用法の広がり
精選版日本国語大辞典では、17世紀初めの『甲陽軍鑑』に「猫に鰹の節」に相当する用例が示されています。
確認済みの根拠資料を詳しく見る
歌川国芳の嘉永5年(1852)《たとゑ尽の内》では、『猫に鰹節』が『猫に小判』などとともに猫のことわざとして絵画化されている。江戸後期には言葉だけでなく視覚的な戯画の題材としても共有されていたことを示す。
原資料・書誌を見る ↗1938年刊『玉とニー』のOCR全文では、『猫に鰹節』を説明する際に鰹節を猫の好物とする認識が明示されている。近代にもこの文化的前提が説明不要に近い形で共有されていたことを示す資料として扱う。
原資料・書誌を見る ↗資料の該当箇所を詳しく見る
OCR本文で確認。原画像一字単位照合は未完了のため、厳密な翻刻としては扱わない。
『ことわざを知る辞典』では、猫が好物に手を出すこと自体より、それを承知で鰹節を預けたり近くへ置いた側に批判が向くことが解説される。単なる『誘惑に弱い人』への非難に限定しない。
原資料・書誌を見る ↗資料上の表記:猫に鰹の節を預たる
精選版日本国語大辞典系の項目では、17世紀初めの『甲陽軍鑑』品五一に『猫に鰹の節を預たる』趣旨の用例が示される。これは現時点で辞書本文から確認できる古い用例として扱い、ことわざ自体の厳密な初出年とは断定しない。
国郡を他人へ預ける危険をたとえる文脈。
原資料・書誌を見る ↗歴史の中で意味・使われ方はどう変わった?
誘惑に弱い人の近くへ誘惑の対象を置くなど、問題が起きやすい状況を警告するときに使います。
確認状況を明示し、未確認事項を確定情報のように扱わない方針です。
「最古」と断定せず、現時点で確認できる古い資料・用例として積み上げています。資料間で作者や由来の伝承が異なる場合は、複数説を保持して比較します。

