ほんの少し先のことでさえ、何が起こるか分からないというたとえ。
人生や状況の先行きが予測不能であることを表す。悲観だけを意味するのではなく、良い変化も悪い変化も含め、未来を完全には見通せないという認識。
「一寸先は闇」の使い方
人生や状況の先行きが予測不能であることを表す。悲観だけを意味するのではなく、良い変化も悪い変化も含め、未来を完全には見通せないという認識。
状況の急変、将来の不確実性、予想外の出来事を語るときに使う。
わずかな距離である「一寸」先さえ闇で見えない様子から、近い将来も予測しきれないことを表す。
「一寸=ほんの少し」「闇=見えない」。遠い未来ではなく、すぐ先さえ分からないところが、この表現のポイントです。
「一寸先は闇」の例文
順調に見える計画でも一寸先は闇だ。予備の案は用意しておこう。
人生は一寸先は闇だからこそ、会えるときに大切な人に会っておきたい。
試合は最後まで一寸先は闇。勝ったと思って気を抜けない。
「一寸先は闇」の由来・背景
「一寸」というごく短い距離の先すら闇で見えないという比喩。17世紀の文献に用例が確認される。
『一寸』というごく短い距離の先さえ闇で見えない、という感覚を人生や世の中の先行きに重ねた比喩表現です。精選版日本国語大辞典系の項目では、浅井了意『東海道名所記』(1659〜61頃)に古い用例が示されます。これは現在確認できる古い実例の一つであり、この作品がことわざを作ったと断定するものではありません。
『東海道名所記』は古い確認例として重要ですが、作者の浅井了意がこの表現を作ったとは断定しません。作品の刊行年代とことわざ自体の成立時期は分けて扱います。
1659〜1661年頃の確認例。初出年・成立年とは断定しない。
古い用例と用法の広がり
精選版日本国語大辞典では、仮名草子『東海道名所記』(1659〜61頃)に「一寸先は闇」に当たる古い実例が示されている。
確認済みの根拠資料を詳しく見る
資料上の表記:一寸先は闇
1910年刊『明治女學讀本』のOCR全文で「一寸先は闇」を確認できる。江戸期の用例から近代の教育文脈へ定型句が継承されていたことを示す資料として扱う。
女学校向け教材内での用例。
原資料・書誌を見る ↗資料の該当箇所を詳しく見る
OCR本文で確認。原画像一字単位照合は未完了のため、厳密な翻刻としては扱わない。
資料上の表記:一寸先は闇だわな
駒澤大学公開のことわざ用例辞典では、式亭三馬『浮世風呂』二編之下に「一寸先は闇だわな」という用例が示される。17世紀の『東海道名所記』だけでなく、江戸後期にも同表現が継続して用いられていたことを確認できる。
原資料・書誌を見る ↗1659〜61頃『東海道名所記』の古い実例を確認。
原資料・書誌を見る ↗歴史の中で意味・使われ方はどう変わった?
ニュース、経営、スポーツ、人生談など、先行きの不確実さを短く表す言葉として現在も広く使われる。
確認状況を明示し、未確認事項を確定情報のように扱わない方針です。
「最古」と断定せず、現時点で確認できる古い資料・用例として積み上げています。資料間で作者や由来の伝承が異なる場合は、複数説を保持して比較します。

