気が重い
読み方:きがおもい
「気が重い」の意味
しなければならないことや気がかりなことを負担に感じ、気持ちが沈んで気が進まないことを意味する慣用句です。
これから起こることや、自分がしなければならないことを思って憂うつになる場合によく使われます。
「気が重い」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「〜を考えると気が重い」
「〜」には、これから予定されていることや心配なことが入ります。「明日の面接を考えると気が重い」「来月の支払いを考えると気が重い」などの形です。 - 「〜するのは気が重い」
自分がしなければならない行為を「〜する」の形で示します。「上司に謝るのは気が重い」「断りの電話をするのは気が重い」などと使います。 - 「〜と思うと気が重い」
これから向き合う出来事や行動を思い浮かべたときの気持ちを表します。「また説明しなければならないと思うと気が重い」「結果を聞きに行くと思うと気が重い」などの形です。 - 「気が重くなる」
何かをきっかけに、憂うつな気持ちが強まる場合に使います。「予定表を見ると気が重くなる」「その話を聞くだけで気が重くなる」などと使います。
「気が重い」の例文
- 来週は大勢の前で発表しなければならず、そのことを考えるだけで気が重い。
- 長年世話になった相手に契約終了を伝えるのは、どうしても気が重い。
- 夏休みが終わりに近づくにつれて、山ほど残った宿題を思い出し、だんだん気が重くなってきた。
「気が重い」の類似表現
気が進まない(きがすすまない)
「気が進まない」は、すすんでしようと思えない、気乗りがしないことをいいます。
「気が重い」には、これからすることを負担に感じて憂うつになる気持ちが含まれますが、「気が進まない」は「やりたくない」「乗り気になれない」という気持ちを広く表せます。
腰が重い(こしがおもい)
「腰が重い」は、なかなか行動を起こそうとしないことをいいます。
気持ちが沈んでいるかどうかよりも、実際になかなか動き出さない様子を表す言い方です。
「頼んでもなかなか動かない」「取りかかるまで時間がかかる」といった場合にも使える言葉です。
「気が重い」の古い用例
江戸時代後期の人情本『深契情話恋の若竹』(1833~1839年)には、「貴女が其のお気の重いを」という記述があります。
現在の「気が重い」と同じく、物事に気が進まず、心が晴れない状態を表す例として伝わっています。
この記述では、現在よく使われる「気が重い」という形ではなく、敬意を表す「お」を付けた「お気の重い」という言い回しになっています。
『深契情話恋の若竹』は寛江舎蔦丸・十字亭三九らによる人情本です。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「気が重い」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「気が重い」項。
- 王珍妮「慣用表現[気が重い]と[心が重い]の相違について」『日語日文学』第51輯、2011年、53~63頁。
