相談に乗る
読み方:そうだんにのる
「相談に乗る」の意味
相手から持ちかけられた相談に応じ、話を聞いたり、一緒に考えたり、助言したりすることです。
「相談に乗る」の語源・由来
「乗る」には、乗り物に乗るという意味のほかに、誘いや持ちかけに応じて相手になったり、話に加わったりする意味があります。
「話に乗る」「一口乗る」などの「乗る」と同じ使われ方です。
「相談に乗る」もこの「乗る」の意味からできた表現で、持ちかけられた相談に応じて話し合いに加わることをいいます。
「相談に乗る」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「〜の相談に乗る」
「〜」には、相談を持ちかける人や相談の内容が入ります。「友人の相談に乗る」「進路の相談に乗る」などの形です。 - 「〜に相談に乗ってもらう」
「〜に」には、相談相手となる人が入ります。「先輩に相談に乗ってもらう」「先生に相談に乗ってもらった」などと使います。 - 「〜が相談に乗ってくれる」
相談を受ける人を主語にする形です。「上司が相談に乗ってくれる」「兄が相談に乗ってくれた」などと使います。 - 「相談に乗れない」
相談を引き受けることができない場合には、可能形を否定して使います。「その件は相談に乗れない」「専門外なので相談に乗れない」などの形です。
「相談に乗る」の例文
- 転職するか迷っていたので、以前から信頼している先輩に相談に乗ってもらった。
- 生徒が進路に悩んでいると知り、担任は放課後に時間を取って相談に乗った。
- 困ったことがあれば、いつでも私が相談に乗るから、一人で抱え込まないでほしい。
「相談に乗る」の類似表現
相談に応じる(そうだんにおうじる)
「相談に応じる」は、持ちかけられた相談を受け入れることを表す、やや改まった言い方です。
「法律相談に応じる」「利用者からの相談に応じる」など、仕事や公的な場面でも使いやすい表現です。
「相談に乗る」は、友人、家族、同僚などとの日常的な会話でも自然に使われます。
耳を貸す(みみをかす)
「耳を貸す」は、人の話や意見を聞くことをいい、相談を受ける意味でも使われます。
ただし、相談だけに限らず、「忠告に耳を貸す」のように、意見や忠告を聞く場合にも使える表現です。
「相談に乗る」の古い用例
浮世草子『好色敗毒散』(1703年)には、「相談にのる人もなければ」という言い回しが見られます。
江戸時代初期には、すでに「相談に乗る」が、持ちかけられた相談に応じる意味で使われていました。
大正時代の宮本百合子『貧しき人々の群』では、「年貢米を負けてやる相談にのる」と使われています。
年貢米を減らすことについての相談に応じるという使われ方で、「のる」は平仮名で表記されています。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「相談に乗る」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「相談に乗る」項。
- 宮本百合子『貧しき人々の群』、『宮本百合子全集 第一巻』新日本出版社、1979年。
