有言実行
読み方:ゆうげんじっこう
「有言実行」の意味
「有言実行」とは、口に出して言ったことを、責任をもって実行することです。
目標や方針をあえて公言し、そのとおりに行動する姿勢についても使います。
「有言実行」の語源・由来
「有言実行」は、「不言実行」をもじって作られた語です。
「不言実行」の「不言」を「有言」に替え、黙って行うのではなく、言葉に出したうえで行うことを示す形になっています。
中国古典の故事や文章から生まれた四字熟語ではありません。
「有言実行」の使い方
次のような形で使われます。
- 「有言実行する」
口にした目標や約束を実際の行動に移すときに使います。「宣言したことを有言実行する」などの形です。 - 「有言実行の〜」
後ろに「人」「姿勢」「精神」などを続けます。「有言実行の人」「有言実行の姿勢」などと使います。 - 「有言実行で〜」
宣言していた結果を実際に達成したことを述べる形です。「有言実行で目標を達成する」などと続けます。
「有言実行」の例文
- 彼は年度初めに売上目標を宣言し、半年後にはその数字を達成して有言実行した。
- 姉は一度口にした約束を必ず守る、有言実行の人だ。
- 大会前から優勝を目標に掲げていた選手が、有言実行で念願のタイトルを手にした。
「有言実行」の類似表現
言行一致
読み方:げんこういっち
「言行一致」は、口で言っていることと実際の行動が食い違わないことをいいます。
「有言実行」が、先に言ったことを実際に行うことについて使われるのに対し、「言行一致」は、その人の発言と行動が全体として一致しているかどうかを述べる場合にも使えます。
「有言実行」の古い用例
1924年(大正13年)4月17日から20日に『大阪毎日新聞』へ掲載された「移民の必要とその理想(一〜四)」に、
「有言実行益々可なりである」
という用例があります。
記事の前半では「こっそり不言実行に限る」という考えを取り上げ、それに対して、主張すべきことを公に述べて堂々と行動する立場を示す言葉として「有言実行」が使われています。
現在よく見られる「言った目標を達成する」という使い方だけでなく、発言したうえで実際に行動することを指す表現として、大正期にはすでに用いられていました。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「有言実行」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「有言実行」項。
- 神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ新聞記事文庫『大阪毎日新聞』「移民の必要とその理想(一〜四)」、1924年4月17日~20日。
