用意周到
読み方:よういしゅうとう
「用意周到」の意味
「用意周到」とは、必要な準備や心配りが細かなところまで行き届き、手ぬかりがないことです。
人や計画をほめる場合だけでなく、犯行や策略などについて、抜け目なく準備されていることを指す場合もあります。
「用意周到」の語源・由来
「用意周到」は、特定の故事をもとにした成語ではなく、「用意」と「周到」を組み合わせた言葉です。
「用意」は前もって必要なものを整えること、「周到」はすみずみまで行き届いて手落ちがないことをいいます。
現在と同じ四字形を直接の出典とする特定の中国古典は明らかではありません。
「用意周到」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「用意周到な/用意周到の〜」
後ろに「計画」「準備」「対応」などを続けます。「用意周到な計画」「用意周到の計画」などの形です。 - 「用意周到に〜」
後ろに動作を続けます。「用意周到に進める」「用意周到に整える」などと使います。 - 「用意周到だ/だった」
人物や計画などについて述べる形です。「彼は用意周到だ」「計画は用意周到だった」などと使います。
「用意周到」の例文
- 文化祭の実行委員は、雨天の場合まで想定した用意周到な計画を立てた。
- 彼女は取引先から出そうな質問をあらかじめ洗い出し、用意周到に交渉へ臨んだ。
- 避難場所と連絡方法を家族全員で決めてあるとは、ずいぶん用意周到だ。
「用意周到」の類似表現
準備万端
読み方:じゅんびばんたん
「万端」は、本来「ある事についてのあらゆる事柄」という意味です。
そのため、「準備万端整う」のように使うのが本来の形です。
「用意周到」は、それだけで準備に手ぬかりがない状態を表せる点に違いがあります。
「用意周到」の古い用例
国木田独歩の「初孫」は、1900年(明治33年)12月に『太平洋』へ発表された作品です。
その中に、育児について細かなところまで気を配る母親の様子を述べて、
「何やかと用意周到のほど驚くばかりに候」
とあります。
「用意周到のほど」という形で使われており、1900年には現在につながる意味で「用意周到」が用いられていたことが分かります。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「用意周到」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「用意周到」「用意」「周到」項。
- 国木田独歩「初孫」、『太平洋』1900年12月初出。
