読み方:るるめんめん

「縷縷綿綿」の意味

話や文章が細かなところまで及び、長々と続くさまをいいます。

多くの場合、話が長く、くどく感じられるという含みがあります。

「縷縷綿綿」の語源・由来

「縷縷」と「綿綿」を重ねてできた語です。

「縷縷」の「縷」は糸筋を意味し、「縷縷」には糸のように細く長く続くことや、物事を細かく述べることという意味があります。

「綿綿」は、長く続いて絶えないさまを表します。

二つの語を重ねることで、細かな話が途切れず続いていく様子を強くした表現です。

「縷縷綿綿」の使い方

次のような型がよく使われます。

  • 「縷縷綿綿と〜」
    後ろに「語る」「述べる」「説明する」「書き連ねる」などを続けます。「縷縷綿綿と語る」「縷縷綿綿と説明する」などの形です。
  • 「縷縷綿綿たる〜」
    後ろに「談話」「説明」「記述」などの名詞を続ける、文章語的な形です。「縷縷綿綿たる談話」「縷縷綿綿たる記述」などと使います。

「縷縷綿綿」の例文

  • 部長は方針を変更するまでの経緯を縷縷綿綿と語り、会議は予定時間を大きく超えました。
  • 祖父は若いころの思い出を縷縷綿綿と話し続け、気がつけば外は暗くなっていました。
  • その報告書には縷縷綿綿たる記述が並び、結論をつかむまでに時間がかかります。

「縷縷綿綿」の類似表現

長広舌(ちょうこうぜつ)

長々としゃべり続けることをいい、「長広舌を振るう」の形でよく使います。

話し手が長時間にわたって話す行為について使うことが多く、細かな説明が続くことまで含むとは限りません。

下手の長談義(へたのながだんぎ)

話の下手な人ほど長話をするという意味のことわざです。

話し手の話し方に対する批判を含むため、単に細かな話が長く続く場合よりも、相手を低く評価する響きがあります。

「縷縷綿綿」の古い用例

吉川英治『三国志』の「臣道の巻」には、

「玄徳は縷々綿々(るるめんめん)、旧情をのべた末に」

という用例があります。

『三国志』は1939年8月から新聞で連載されました。

この箇所では「縷々綿々」が「旧情をのべた」を修飾しており、手紙の中で昔からの情を細かく長く述べる様子に使われています。

「縷縷綿綿」の間違いやすい使い方・表記

「縷々綿々」は、「縷」と「綿」の繰り返しを「々」で示した表記で、「縷縷綿綿」と同じ語です。

また、「綿」を「緜」と書く表記もあります。

参考文献・出典

  • 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
  • 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「縷縷綿綿」項。
  • 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年。
  • 日本漢字能力検定協会『漢字ペディア』「縷縷綿綿」「縷縷」「縷」「綿」項。
  • 吉川英治『三国志(三)』吉川英治歴史時代文庫、講談社、1989年、「臣道の巻」。
  • 青梅市吉川英治記念館「吉川英治とは」。
ABOUT ME
北澤篤史
四字熟語・漢字熟語・ことわざ・慣用句・故事成語を対象に、語源・由来、古い用例、文献上の変遷を研究している。ことわざ学会理事。2025年度ことわざ研究奨励賞受賞。著書に『〈試験に出る〉マンガでわかる おもしろい四字熟語図鑑』『〈試験に出る〉マンガでわかる すごいことわざ図鑑』『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(いずれも講談社)がある。