名所旧跡
読み方:めいしょきゅうせき
「名所旧跡」の意味
名所旧跡とは、景色のよさや歴史的な由緒によって、昔から広く知られている場所のことです。
「名所旧跡」の使い方
次のような形で使われます。
- 「名所旧跡を巡る」
複数の土地や場所を順に見て回るときに使います。 - 「名所旧跡を訪ねる」
歴史や文化に関心を持って、その土地を訪れる場面で使います。 - 「名所旧跡に富む」
名高い場所や歴史に関係する場所が数多くある地域について使います。 - 「名所旧跡の多い〜」
後ろに「町」「地域」「土地」などを続けます。
「名所旧跡」の例文
- 修学旅行では、古都の名所旧跡を巡りながら地域の歴史を学びました。
- 祖父は若いころから各地の名所旧跡を訪ね、旅の記録をノートに残しています。
- この町は城下町として栄えたため、今も名所旧跡に富んでいます。
「名所旧跡」の類似表現
名所古跡(めいしょこせき)
「名所旧跡」と意味はほぼ同じで、美しい景観で知られる場所や、歴史的な出来事・建物に関係する場所を指します。
「旧跡」の代わりに「古跡」を用いた形です。
「名所旧跡」を構成する言葉の意味
名所
「名所」は、景色のよさ、史跡、土地特有の風物などによって広く知られている場所を指します。
古くは、歴史的な出来事や古歌との結びつきによって名高い土地も含みました。
旧跡
「旧跡」は、歴史上の出来事が起こった場所や、人物・建物などにゆかりのある土地を指します。
単に古い場所という意味ではなく、過去の出来事や事物の痕跡と結びついた語です。
「名所旧跡」の古い用例
世阿弥の能楽論書『風姿花伝』第六「花修」には、
「仮令、名所きうせきの題目ならば」
とあります。
辞書資料では1400~02年頃の用例として挙げられており、室町時代初期には「名所きうせき」という形がすでに使われていたことが分かります。
ここでは、名所旧跡を題材とする能について、その土地に関係する詩歌を作品に取り入れる方法が論じられています。
江戸時代にもこの語は使われており、寛保元年(1741)の序を持つ『通俗封内名跡志』には
「名所旧跡の封内にある」
と記されています。
この用例では、領内にある名高い場所や歴史的な土地をまとめて指す語として用いられています。
「名所旧跡」の間違いやすい使い方・表記
「名所旧跡」のほかに、「名所旧蹟」「名所旧迹」という表記もあります。
「蹟」「迹」は「跡」と関係する字で、いずれも同じ「めいしょきゅうせき」と読みます。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「名所旧跡」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「名所旧跡」項。
- 世阿弥『風姿花伝』第六「花修」。
- 佐藤信要編『通俗封内名跡志』。
