公私混同
読み方:こうしこんどう
「公私混同」の意味
「公私混同」は、公的なことと私的なことを区別せず、一緒に扱うことを意味する四字熟語です。
公的な立場・権限・金銭・物品などを個人的な事情や利益と結びつける行為について使われることが多く、基本的に否定的な意味を持ちます。
「公私混同」の語源・由来
「公私混同」は、特定の故事や中国古典の一節をもとにした故事成語ではなく、「公私」と「混同」の二語から成る表現です。
「公私」「混同」はそれぞれ古くから使われてきた語ですが、現在の四字形がいつ成立したのかは明確ではありません。
「公私混同」の使い方
次のような形で使われます。
- 「公私混同する」
公的な立場と私的な事情を混ぜて扱う行為について使います。「人事で公私混同する」「経費の扱いで公私混同する」などの形です。 - 「公私混同になる」
ある行為について、公と私の区別がつかなくなることを述べます。「それでは公私混同になる」などと使います。 - 「公私混同しない」
公的なことと私的なことを分けて扱う姿勢について使います。「公私混同しない経営」「公私混同しない姿勢」などの形です。
「公私混同」の例文
- 会社の備品を自宅に持ち帰って私用に使えば、公私混同だと批判される。
- 市長は親族の会社だけを特別扱いしているのではないかと、公私混同を疑われた。
- 友人との旅行代まで事業の経費にすれば、公私混同になってしまう。
「公私混同」の類似表現
私物化(しぶつか)
「私物化」は、組織・財産・権限などを自分の所有物であるかのように扱うことです。
「公私混同」よりも、自分の都合で勝手に利用したり支配したりする意味が前面に出ます。
「公私混同」の古い用例
明治31年(1898)11月の『大日本監獄協会雑誌』第126号に掲載された「獄制談(続き)」には、
「公私混同し失當の措置なり」
とあります。
官署の仕事と宗教活動との区別を論じる中で、「公私混同し」という形が使われています。
遅くとも明治31年には、現在と同じ「公私混同」の四字形が文章で使用されていました。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「公私混同」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年。
- 『大日本監獄協会雑誌』第126号、大日本監獄協会、1898年11月、「獄制談(続き)」。
