意気投合
読み方:いきとうごう
「意気投合」の意味
互いの気持ちや考え方がぴったりと合うことです。
単に一つの意見が一致するだけでなく、人と人との気性や考え方が合う場面で使われます。
「意気投合」の語源・由来
「意気」と「投合」が結び付いた言葉です。
「投合」には、二つのものがぴったり合うという意味があります。
現在と同じ「意氣投合」という四字の並びは、中国・明代の文学者、袁宏道(1568~1610)の文章に見られます。
書簡「梅客生」には
「且意氣投合」
とあり、四字の形が少なくとも明代には中国で使われていたことが分かります。
ただし、この文章を「意気投合」という語の最初の用例と断定することはできません。
「意気投合」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「〜と意気投合する」
気持ちが合った相手を「と」で示します。「同僚と意気投合する」「初対面の相手と意気投合する」などの形です。 - 「〜で意気投合する」
二人が気持ちを通わせるきっかけとなった話題などを前に置きます。「趣味の話で意気投合する」「郷里の話で意気投合する」などと使います。 - 「意気投合して〜」
後ろに、そのあと二人が一緒にした行動などを続けます。「意気投合して計画を立てる」「意気投合して交流を続ける」などの形です。
「意気投合」の例文
- 旅先で知り合った二人は、古い建物が好きだと分かり、すぐに意気投合した。
- 会議で話しているうちに別部署の担当者と意気投合し、共同で新しい企画を進めることになった。
- 最初は意見が食い違っていた二人も、地域を良くしたいという考えでは意気投合している。
「意気投合」の類似表現
情意投合(じょういとうごう)
意味はほぼ同じで、互いの思いや考えが通じ合うことをいいます。
「意気投合」に比べると、日常では使われる機会が少ない表現です。
肝胆相照らす(かんたんあいてらす)
互いに心の内を打ち明け、深く理解し合う関係について使います。
気が合ったことだけでなく、長い付き合いや強い信頼関係を表したい場合に向いています。
「意気投合」を構成する言葉の意味
意気
この語では、勢いや気力という意味ではなく、人の気持ちや志向、気性に近い意味で使われています。
中国では古くから「意氣」に「志趣」の意味があり、唐代の杜甫にも「意氣合」という表現が見られます。
投合
二つのものがぴったり合うことをいう語です。
日本語では「投合」だけでも人の心が一致する意味がありますが、現在は「意気投合」の形でよく使われます。
「意気投合」の古い用例
正宗白鳥の『何処へ』には、
「君も何時の間にか、箕浦君と意氣投合するやうになつたんだね」
とあります。
作品は1908年(明治41年)1月から4月に『早稲田文学』へ発表され、同年に易風社から刊行されました。
この例では旧字体の「意氣」を用い、「意氣投合する」という現在と同じ形で使われています。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「意気投合」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「意気投合」項。
- 袁宏道『袁中郎全集』「梅客生」。
- 正宗白鳥『何処へ』易風社、1908年。
