三者三様
読み方:さんしゃさんよう
「三者三様」の意味
三人の人や三つの立場があれば、それぞれ考え方ややり方、あり方が異なることをいいます。
「三者三様」の語源・由来
「三者」は三人の人や三つの主体、「三様」は三通りのあり方を指し、三人いれば三つの様子・形があるという考えからできた表現です。
特定の中国古典や故事をもとにした四字熟語ではなく、現在の四字形が成立した時期は明確ではありません。
「三者三様」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「三者三様の〜」
後ろに「意見」「考え方」「方法」「個性」などを続けます。「三者三様の意見」「三者三様の方法」などの形です。 - 「三者三様に〜」
後ろに行動や状態を続けます。「三者三様に答える」「三者三様に工夫する」などと使います。 - 「〜は三者三様だ」
三人や三つの主体を比べ、それぞれに違いがあることを述べます。「三人の進路は三者三様だ」などの形です。
「三者三様」の例文
- 同じ課題について発表しても、三人の着眼点は三者三様で、聞き比べるとそれぞれの個性がよく分かった。
- 兄弟三人は、休日になると一人は釣り、一人は読書、一人はスポーツと、三者三様に時間を過ごしている。
- 最終候補に残った三社からは三者三様の提案が出され、単純に価格だけでは比較できなかった。
「三者三様」の類似表現
十人十色
読み方:じゅうにんといろ
人数を実際の十人に限らず、人にはそれぞれ違った好みや考え方があることを広くいう表現です。
「三者三様」は、話題になっている三人や三つの主体を比べる場面で使いやすい点が異なります。
各人各様
読み方:かくじんかくよう
特定の人数を示さず、一人一人にそれぞれ異なるあり方があることを表します。
「各人各様の考え」のように、一人ずつに目を向けて述べる場合にも使われます。
「三者三様」の古い用例
中山義秀の『芭蕉庵桃青』(中央公論社、1970年)には、其角・木因・芭蕉について述べる中で、
「竹斎になぞらえて三者三様」
という用例があります。
三人それぞれの異なるあり方を並べて示す使い方で、少なくとも1970年には現在につながる用法で「三者三様」が使われていました。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「三者三様」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年。
- 日本漢字能力検定協会『漢字ペディア』「三者三様」。
