烈火の如く
読み方:れっかのごとく
「烈火の如く」の意味
非常に激しく怒るさまを表す慣用句です。
抑えきれないほど強い怒りに対して使われ、「少し腹を立てる」といった程度の怒りにはあまり使いません。
「烈火の如く」の語源・由来
「烈火」は、激しい勢いで燃える火のことです。
「如く」は、何かにたとえるときに使う言葉で、「〜のように」という意味があります。
激しく燃え盛る火になぞらえて、非常に強い怒りを表す言い方になりました。
「烈火の如く」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「〜が烈火の如く怒る」
「〜」には、激しく怒る人を置きます。「父が烈火の如く怒る」「上司が烈火の如く怒った」などの形です。 - 「〜に烈火の如く怒る」
助詞「に」の前には、怒りの原因となった言動や出来事を置けます。「失礼な発言に烈火の如く怒る」「裏切りに烈火の如く怒った」などと使います。 - 「烈火の如く怒り出す」
怒り始めたことを表す形です。「突然、烈火の如く怒り出す」「話を聞くなり烈火の如く怒り出した」などと使います。
「烈火の如く」の例文
- 普段は穏やかな父も、大切な約束を破ったと知ると烈火の如く怒った。
- 担当者の無責任な説明に、社長は烈火の如く怒り出した。
- 仲間を侮辱する言葉を耳にした彼女が烈火の如く怒るのも無理はなかった。
「烈火の如く」の類似表現
怒髪天を衝く(どはつてんをつく)
激しい怒りを表し、怒りによって髪が逆立つほどの形相になることをたとえた表現です。
「烈火の如く」が「怒る」などの言葉につながって、その様子を詳しく説明するのに対し、「怒髪天を衝く」は怒っている人のすさまじい様子そのものを描く言い方です。
かんかんになる
激しく腹を立てることを表し、意味には重なる部分があります。
「かんかんになる」は会話でも使いやすいくだけた表現で、「烈火の如く」は比喩を用いたやや改まった印象を与える表現です。
「烈火の如く」の古い用例
服部誠一の『東京新繁昌記』(1874〜1876年)には、「舌戦益々熾にして烈火の如く」という記述があります。
『精選版 日本国語大辞典』では、「烈火の如し」の初めて登場した例として挙げられています。
明治時代初期にはすでに「烈火の如く」という言い回しが使われていたことが分かります。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「烈火の如く」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「烈火の如し」項。
