間が悪い
読み方:まがわるい
「間が悪い」の意味
きまりが悪く、何となく恥ずかしいことと、運やまわりあわせが悪いことの二つの意味があります。
前者は、その場に居合わせたことで気まずさを感じる場合に使います。
後者は、好ましくない出来事が悪いタイミングで重なった場合などに使われます。
「間が悪い」の語源・由来
「間」は、物事を行うのに適した時機やころあい、調子などを表す言葉です。
「間が悪い」は、その「間」がうまく合わず、ちょうどよい機会や場合ではないことから生まれた表現です。
「間が悪い」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「間が悪い」
人の行動や出来事のタイミングについて、そのまま述べる形です。「訪ねる時間がいつも間が悪い」「彼はどうも間が悪い」などと使います。 - 「間が悪いことに〜」
不都合な出来事が起こったことを受けて、後ろにその内容を続けます。「間が悪いことに留守だった」「間が悪いことに雨が降り出した」などの形です。 - 「間が悪い思いをする」
その場に居づらい、きまりが悪いという意味で使う形です。「本人と会って間が悪い思いをする」「秘密を聞かれて間が悪い思いをした」などと使います。 - 「間が悪く〜」
「悪い」を連用形にして、後ろの出来事へつなげる形です。「間が悪く話しかけられなかった」「間が悪く席を外していた」などと続けます。
「間が悪い」の例文
- 同僚のうわさをしていたところへ本人が入ってきたので、間が悪い思いをした。
- 大事な書類を届けに行ったが、間が悪いことに担当者は出張に出たばかりだった。
- 彼から電話がかかってくるのは決まって会議中で、どうにも間が悪い。
「間が悪い」の類似表現
ばつが悪い(ばつがわるい)
人前で恥ずかしい思いをしたり、その場に居づらく感じたりするときに使います。
「間が悪い」のうち、きまりが悪いという意味とは多くの場面で言い換えられますが、「運が悪い」という意味では通常使いません。
折が悪い(おりがわるい)
何かをする時機や都合がよくない場合に使う表現です。
「間が悪い」の「運やまわりあわせが悪い」という使われ方と近く、人前で恥ずかしいという意味には使いません。
「間が悪い」の古い用例
雑俳『柳多留』二十一篇(1786年)には、「間のわるさ中条のまへ二度通り」とあります。
「間のわるさ」という、状態を表す言葉の形で残っていますが、今私たちがよく使っている「間が悪い」とは少し言い方が違います。
鼻山人の人情本『風俗粋好伝』(1825年)には、「此の夜は間が悪く、九ツの鐘の鳴るまでまごついても」とあります。
こちらは「間が悪く」という現在にも通じる形で、運やまわりあわせが悪いという意味に用いられています。
19世紀前半には、「きまりが悪い」だけでなく、「運が悪い」という意味でも使われるようになっていました。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「間が悪い」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「間が悪い」項。
