ツーと言えばカー
読み方:つーといえばかー
「ツーと言えばカー」の意味
互いに気心が知れていて、一方が少し話しただけで、もう一方がその意図をすぐ理解することです。
単に仲がよいだけでなく、詳しく説明しなくても考えが通じるほど相手をよく知っていることが伝わります。
「ツーと言えばカー」の語源・由来
もとの形は「つうと言えば、かあと答える」で、現在の慣用句では「と答える」が省かれています。ごく短い「つう」という言葉に対して、相手がすぐ「かあ」と応じる掛け合いから、言葉を尽くさなくても通じ合う間柄をいうようになりました。
「つう」と「かあ」が具体的に何を指していたのかについては、説が分かれています。
明治時代以降に入ってきた英語の「ツー(Two)」と「カー(Card)」が由来であるとする説と、一文字言っただけで相手が察する様子から生まれた「つ(津)」と「か(合点)」をのばしたとする説です。
「ツーと言えばカー」の使い方
「兄とはツーと言えばカーだ」のように、話が通じ合う二人のうち一方を「と」で示せます。二人を主語にする場合は、「あの二人はツーと言えばカーだ」といいます。
「ツーと言えばカーの仲」の形もよく使われます。また、「ツーカーの仲」と縮めることもできます。
「ツーと言えばカー」の例文
- 兄とは長年一緒に店を切り盛りしてきたので、今ではツーと言えばカーです。
- あの監督と主演俳優は、目配せだけで演技の意図が伝わるほどツーと言えばカーの仲だ。
- 初めて組んだ相手に、最初からツーと言えばカーで動けと求めるのは無理があります。
「ツーと言えばカー」の類似表現
阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)
「二人は阿吽の呼吸で重い机を運んだ」のように、二人以上が動作や役割をぴたりと合わせる場合に使えます。「ツーと言えばカー」は、短い言葉から相手の意図を読み取る間柄について使うことが多いです。
以心伝心(いしんでんしん)
言葉に出さなくても、心の内が相手に伝わることをいいます。「ツーと言えばカー」では一言だけ口にする場面を想定できますが、「以心伝心」は「何も言わなかったが、以心伝心で分かった」のように、言葉を交わさない場合で使えます。
「ツーと言えばカー」の古い用例
『精選版 日本国語大辞典』は、矢田挿雲『江戸から東京へ』第三編(1921年)の「ツーと云へばカーと云ふ江戸ッ子の」を初出例として掲げています。現在と同じ片仮名表記を含む用例です。
「ツーと言えばカー」の表記
「つうと言えばかあ」「ツーと言えばカー」の両方が使われます。「ツーカー」は、この表現を縮めた語形です。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 米川明彦・大谷伊都子編『日本語慣用句辞典』東京堂出版、2005年、「ツーと言えばカー」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「つうと言えばかあ」項。
