雨天順延
読み方:うてんじゅんえん
「雨天順延」の意味
雨天順延とは、予定していた日が雨の場合に、晴れるまで一日ずつ日程を後ろへ延ばすことです。
予定日が雨なら翌日、その日も雨ならさらに翌日へと順に送ります。
「雨天順延」の語源・由来
「雨天順延」は、「雨の降る日」を表す「雨天」と、予定の期日を順に延ばす「順延」から成る表現です。
「順延」は「雨天順延」という四字の形より早く使われており、慶応4年(1868)の『行在所日誌』には、雨の場合について
「但雨天之節は、御順延之事」
とあります。
「雨天」と「順延」を結び付けて日程を定める言い方は、明治初年にはすでに用いられていました。
「雨天順延」の使い方
次のような形で使われます。
- 「雨天順延とする」
行事や試合などの開催条件をあらかじめ定めるときに使います。「野外公演は雨天順延とする」などの形です。 - 「雨天順延となる」
雨によって予定が先へ送られたことを述べます。「第2試合が雨天順延となる」などと使います。 - 「〜(雨天順延)」
開催案内や日程表では、予定日の後ろに添えて表示することがあります。「4月10日開催(雨天順延)」などの形です。現在もスポーツ大会の開催要項などで使われています。
「雨天順延」の例文
- 地域の運動会は、当日の天候が悪ければ雨天順延とします。
- 激しい雨がやまなかったため、午後に予定されていた試合は雨天順延となりました。
- 河川敷で開かれる花火大会の日程には、「8月7日(雨天順延)」と記されています。
「雨天順延」の類似表現
雨天延期(うてんえんき)
「延期」は、予定を後の日へ移すことを広く表すため、延期先が翌日である必要はありません。
「雨天順延」が一日ずつ期日を送るのに対し、「雨天延期」は数日後や翌週などへ予定を移す場合にも使えます。
「雨天順延」の古い用例
明治9年(1876)5月7日付の大久保利通から大隈重信への書簡には、上野公園の開園について
「御来車且雨天順延之儀申進置候」
とあります。
開園日の変更をめぐる連絡の中で「雨天順延」の四字が続けて使われており、明治初期にはこの語形が日程に関する実務的な文章で用いられていたことが分かります。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「雨天順延」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年。
- 大久保利通『大久保利通文書』第7、日本史籍協会、1928年。
