千客万来
読み方:せんきゃくばんらい
「千客万来」の意味
大勢の客が入れ替わり立ち替わり訪れ、来客が絶えないことです。
店の繁盛を表すことが多い一方、商売に限らず、人の出入りが非常に多い場面にも使えます。
「千客万来」の語源・由来
「千」と「万」は実際の人数ではなく、非常に数が多いことを表しています。
「千客」は多くの客、「万来」は多くの人がやって来ることをいい、二つを重ねて来客の多さを強調した表現です。
確認した主要資料では、特定の中国古典や故事は出典として挙げられておらず、現在の四字形がいつ成立したかも明確ではありません。
「千客万来」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「千客万来の〜」
後ろに「盛況」「繁盛」などを続けます。「千客万来の盛況」「千客万来の繁盛」などの形です。 - 「〜は千客万来だ」
店や家などを主語にして使います。「連日千客万来だ」「正月は千客万来だ」などと続けます。 - 「千客万来を願う/祈る」
開店や商売に関する願いを述べるときに使います。「千客万来を願う」「千客万来を祈る」などの形です。
「千客万来」の例文
- 新しい菓子店は口コミで評判が広がり、休日には千客万来のにぎわいを見せています。
- 祖父の家は正月になると親戚や近所の人が次々に訪れ、毎年千客万来です。
- 開業の日を迎えた店主は、千客万来を願って店先に縁起物を飾りました。
「千客万来」の類似表現
門前成市(もんぜんせいし)
人の出入りが多く、門の前が市場のようににぎわうことをいいます。
特に、名声や権力を慕って人々が訪れる場面にも使われる点で、「客」の多さを直接表す「千客万来」より意味の範囲が広い表現です。
商売繁盛(しょうばいはんじょう)
商売が盛んで利益が上がっていることを指します。
「千客万来」は来客の多さを表せますが、「商売繁盛」は売り上げや経営を含めた商売全体の好調さについて使います。
「千客万来」の古い用例
文化8年(1811)の川柳集『誹風柳多留』五十五篇に、
千客万来みな来るとこまる也
とあります。
現在と同じ「千客万来」という四字形が使われており、江戸時代後期には日本語の用例があったことが分かります。
「千客万来」の間違いやすい使い方・表記
「千客万来」は「せんきゃくばんらい」と読むのが一般的ですが、「せんかくばんらい」という読みもあります。
「客」を漢音の「かく」で読んだ形です。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「千客万来」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「千客万来」項。
- 三省堂編修所編『新明解四字熟語辞典』第二版、三省堂、2013年、「千客万来」項。
