言いたい事は明日言え
読み方:いいたいことはあすいえ
「言いたい事は明日言え」の意味
「言いたい事は明日言え」とは、言いたいことがあってもその場ですぐに口にせず、時間を置いてよく考えてから言うのがよい、という教えです。
思ったことをすぐに口にすると、あとで「言わなければよかった」と後悔することがあるものです。
ここでいう「明日」は、本当に次の日まで待つという意味ではありません。
すぐに言わず、少し時間を置いてから、本当に言うべきことかを考えるという意味です。
「言いたい事は明日言え」の語源・由来
江戸期には、「旨い物は宵に食え」と「言いたい事は明日言え」を組み合わせて用いる例が多くありました。
「旨い物は宵に食え」は、身になることや得になることは早く行うほうがよいという教えです。
得になることは早めに行い、言いたいことはすぐに口にせず、よく考えてから言うのがよいという、二つの教えを対にして表していました。
「言いたい事は明日言え」の使い方
「言いたい事は明日言え」は、それ自体で一つの文になっているため、引用の形で使うのが一般的です。
次のような型がよく使われます。
- 「言いたい事は明日言え」と〜
助詞「と」でことわざ全体を引用します。「言いたい事は明日言えと思い直す」「言いたい事は明日言えと自分に言い聞かせる」など、発言をいったん控える場面で使えます。 - 「言いたい事は明日言えという〜」
「教え」「ことわざ」「考え」などの名詞につなげる形です。「言いたい事は明日言えという教え」のように使います。 - 「言いたい事は明日言え」を〜
ことわざそのものを目的語にする形です。「言いたい事は明日言えを心に留める」「言いたい事は明日言えを思い出す」などと使えます。
「言いたい事は明日言え」の例文
- 腹が立ってすぐに反論したくなったが、言いたい事は明日言えと思い、その日は返事を控えた。
- 父は言い争いになった兄に、「言いたい事は明日言え。少し考えてから話したほうがいい」と声をかけた。
- 友達に厳しいメッセージを送りかけたとき、言いたい事は明日言えという教えを思い出して、いったんスマートフォンを置いた。
「言いたい事は明日言え」の類似表現
腹の立つ事は明日言え(はらのたつことはあすいえ)
怒っているときに、感情のまま言葉を口にせず、時間を置いてから話すよう戒める表現です。「言いたい事は明日言え」の類句として挙げられています。
「腹の立つ事は明日言え」は、特に怒りや腹立ちから出そうになる言葉を対象にしています。
「言いたい事は明日言え」は、不満や反論、批判なども含め、すぐに口にしたい言葉をいったん考え直すという、より広い場面で使えます。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 北村孝一編『小学館 ことわざを知る辞典』小学館、2018年、「言いたい事は明日言え」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年。
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