日常茶飯
読み方:にちじょうさはん
「日常茶飯」の意味
毎日のようにある、ごくありふれた事柄のことです。
もともとは毎日の食事を指す言葉で、そこから特別ではない物事を指すようになりました。
「日常茶飯」の語源・由来
「日常」は普段・毎日のこと、「茶飯」は茶と飯、すなわち普段の食事を指します。
「茶飯」は古くから、茶を飲み飯を食べることのような日々の営みを表す語として使われていました。
「日常茶飯」は、この「毎日の食事」という意味から、日々繰り返されるありふれた事柄を指すようになった表現です。
大正8年(1919)の『現代新語辞典』に収録されており、少なくともこの時期には「日常茶飯」という四字の形が一語として記録されています。
詳しい成立時期や成立の経緯までは明らかではありません。
「日常茶飯」の使い方
次のような形で使われます。
- 「〜は日常茶飯だ」
頻繁に起こる物事を前に置きます。「予定変更は日常茶飯だ」などの形です。 - 「〜では日常茶飯だ」
ある場所や分野で、よく起こることを述べます。「この業界では日常茶飯だ」などと使います。 - 「日常茶飯の〜」
後ろに「こと」「出来事」などを続けます。「日常茶飯の出来事」などの形です。
「日常茶飯」の例文
- 繁忙期に予定が急に変わることは、この職場では日常茶飯だ。
- 彼の家では兄弟げんかが日常茶飯で、家族もすぐには驚かない。
- 通勤時間帯の道路では、少しの渋滞なら日常茶飯になっている。
「日常茶飯」の類似表現
家常茶飯(かじょうさはん)
家庭での普段の食事という意味から、ありふれたことを指す表現です。
「日常茶飯」と意味はほぼ同じで、多くの場面で言い換えられます。
「家常」は「家庭でいつも行われること」という意味を持ちます。
日常茶飯事(にちじょうさはんじ)
「日常茶飯」と同じ意味で使われます。
末尾に「事」が付くため、ありふれた出来事そのものを指す形が明確になっています。
「日常茶飯」の古い用例
昭和24年(1949)12月発行の『暮しの手帖』第1期第6号には、高良とみ子による
「日常茶飯」
という題の文章が掲載されています。
少なくともこの時期には、現在と同じ四字の語形が文章の題名として使われていました。
昭和43年(1968)の加賀乙彦『くさびら譚』には、
「忘れ物は先生にとって日常茶飯である」
という用例があります。
「〜にとって日常茶飯である」と述べる形で、ある人にとって何度も起こるありふれた事柄を指しています。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「日常茶飯」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年、「日常茶飯」項。
- 『暮しの手帖』第1期第6号、1949年。
- 昭和館『暮しの手帖〔第1期〕第6号』資料情報。
