名誉挽回
読み方:めいよばんかい
「名誉挽回」の意味
失敗などによって失った信用や評価を、後の行動や成果によって取り戻すことです。
「名誉挽回」の語源・由来
「名誉」と「挽回」からなる語で、特定の中国古典の故事を直接の出典とすることは確認できません。
「挽回」は、もとの状態へ引き戻すことから、失ったものを取り戻す意味で使われます。
「名誉挽回」という現在の四字の形がいつ成立したのかは明確ではありません。
「名誉挽回」の使い方
次のような型がよく使われます。
- 「名誉挽回する」
失敗した人やチーム、組織などが、その後の成果によって評価を取り戻す場面で使います。「次の試合で名誉挽回する」などの形です。 - 「名誉挽回を〜」
後ろに「目指す」「狙う」などを続けます。「名誉挽回を目指す」「名誉挽回を狙う」などと使います。 - 「名誉挽回の〜」
後ろに「機会」「好機」「一戦」などを続けます。「名誉挽回の機会」「名誉挽回の一戦」などの形です。
「名誉挽回」の例文
- 大事な場面で失敗した彼は、次の仕事を成功させて名誉挽回した。
- 前半にミスをした選手にとって、後半の決勝点は名誉挽回につながる大きな活躍だった。
- 誤った情報を発表した研究チームは、詳しい検証結果を公表して名誉挽回に努めた。
「名誉挽回」の類似表現
名誉回復(めいよかいふく)
意味はほぼ同じです。
「名誉回復」は失われた名誉が元に戻ること自体を指す場合にも使われ、「名誉挽回」は失敗の後の行動や成果によって評価を取り戻す場面でよく使われます。
汚名返上(おめいへんじょう)
悪い評判や不名誉な評価を取り除くことをいいます。
「名誉挽回」が失ったよい評価を取り戻すことをいうのに対し、「汚名返上」は自分についた悪い評価をなくす側から述べる表現です。
「名誉挽回」の古い用例
1938年6月30日付の日本語新聞『朝鮮新聞』には、見出しの中に
「名譽挽回具體策」
という表記があります。
「誉」が旧字体の「譽」となっており、「名譽挽回」の後ろに「具體策」を続けて使っています。
少なくとも1938年には、四字のまとまりとして新聞で使用されていたことが分かります。
太宰治「善蔵を思う」には、1940年の用例として
「いまからでも名誉挽回が出来るかも知れぬ」
とあります。
「名誉挽回が出来る」という形で使われ、以前に失った評判を取り戻すことを指しています。
参考文献・出典
- 新村出編『広辞苑』第七版、岩波書店、2018年。
- 飯間浩明編『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年、「名誉挽回」項。
- 小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005~2006年。
- 『朝鮮新聞』1938年6月30日。
- 太宰治「善蔵を思う」1940年。
