“ガンダム動物園”とは、一部の熱心なゲームプレイヤーたちの間で生まれた造語です。
この言葉は、バンダイナムコエンターテインメントからリリースされている人気の「機動戦士ガンダム vs.シリーズ」のゲームに夢中になりすぎ、ゲームマナーや社会的なモラルを見失ってしまうプレイヤーを揶揄するために使用されています。
アーケード版はバンダイナムコアミューズメントから発売されています。


- ガンダム動物園の由来
- ガンダム動物園の「機動戦士ガンダムvs.シリーズ」とは
- なぜガンダム動物園と呼ばれるのか?4つの理由
- ガンダム動物園の3種類の猿とガンダムタイプ
- ガンダム動物園の「助かりました」の本当の意味
- ガンダム動物園にまつわる事件&リアルファイト
- ガンダム動物園の現在の姿と世間の声
目次
ガンダム動物園とは?



「ガンダム動物園」の「動物園」は、「人間ではない」という意味を含んでいます。

これは、一部のプレイヤーがプレイに熱中しすぎてゲームセンター内で奇声をあげたり、備品を投げ飛ばすなどの行動をとることから、「あれはもはや人間ではない」という意味で「動物園」と呼ばれるようになったのです。
また、対戦ゲームの中でも特に「機動戦士ガンダムvsシリーズ」は、1作目が2001年の頃から出ている歴史の長いシリーズで、その一部のプレイヤーの行動が「ガンダム動物園」という言葉を生む原因となったとされています。
また、この現象は2014年頃から顕著になったとされています。
ゲームセンターが少なくなってきた現代では「ガンダム動物園」のような現象は減ってきていますが、その歴史と意味を理解することは、現代のゲーム文化の一部を理解する上で重要です。
ゲームが提供する非現実的な体験が、プレイヤーの人間性を超越した反応を引き出す様子を「ガンダム動物園」は象徴していると言えるでしょう。
「機動戦士ガンダムvs.シリーズ」とは



ゲームの特色は、戦力ゲージというシステムです。
機体が撃破されても、戦力ゲージが残っていれば再出撃が可能です。しかし、再出撃するたびに機体のコスト分だけ戦力ゲージが減少します。先に相手チームの戦力ゲージを0にしたチームが勝利します。

機体のコストはその性能により異なり、高性能な機体ほどコストも高くなります。
例えば、ガンダムは高コスト機体、ジムなどの量産機は低コスト機体とされています。これにより、高コスト機体を使うと、そのパワーと引き換えに戦力ゲージが減りやすくなるのです。
また、一つのチーム内での機体のコストの組み合わせによって、戦略が大きく変わるのが特徴的です。例えば、高コスト機体は強力ですが再出撃回数が少ないため、低コスト機体とのバランスを取ることが重要となります。
このゲームの特色の一つに、アーケードゲームとしての4人対戦ルールがあります。これは他の対戦ゲームではあまり見られない形式で、チームプレイと個々のスキルが重要となります。
しかしながら、この特殊なシステムが引き起こす問題もあります。特に、チームプレイが重要なゲームであるため、チームメイトのミスが大きく影響を及ぼし、プレイヤー間でのトラブルが頻発します。
敗北をチームメイトのミスによるものととらえるプレイヤーが多く、その結果としてプレイヤー間でのマナー違反が多いとも言われています。
特に、オンラインプレイ環境が整備されたEXVSシリーズでは、この問題がさらに顕著となっています。悪口や誹謗中傷が頻発し、問題となることも多いです。
また、プレイヤーが負けた際に相手にプレイ料金を返すという行為が増えているとも言われています。
それでもなお、「機動戦士ガンダムvs.シリーズ」はそのユニークなゲームシステムとガンダムの魅力が詰まったゲームとして、多くのプレイヤーから愛されています。
なぜガンダム動物園と呼ばれるのか?4つの理由


- ラウドなコミュニケーション
- 激しい反応
- プレイヤー間のトラブル
- マナー違反
- ラウド(loud)なコミュニケーション
「機動戦士ガンダム EXTREME VS.」のプレイヤーたちは、ゲーム中に様々な大声や奇声を発することで知られています。
これは楽しみの一環でもあるかもしれませんが、周囲の人々にとってはやや迷惑なこともあります。ゲームセンターがこれらの声で鳴り響き、まるで「動物園のよう」に聞こえることから、この表現が生まれたと考えられます。
- 激しい反応
プレイヤーたちはしばしばゲームの結果に強く反応し、その感情が過度に表現されることがあります。これには怒りが爆発してゲーム筐体を破壊したり、灰皿を投げたり、さらには物理的な争いを始めることさえも含まれます。

これらの行動は、まるで動物が激しい行動をとる動物園の様子を彷彿とさせます。
- プレイヤー間のトラブル
ゲームは2対2の形式で進行し、片方のプレイヤーがミスを犯すと、それがチーム全体の敗北につながることがあります。その結果、相方がミスを犯したと感じたプレイヤーから怒りの声が上がることがよくあり、これがまた「動物園」のような状況を生み出す要因となっています。
- マナー違反
このゲームには独自のマナーが存在しますが、そのルールを無視するプレイヤーもいることから、「動物園」の比喩がなされています。例えば、台パン(ゲーム機を強く叩く行為)、保険援軍(先に1人で技量を確かめた後で、もう1人のプレイヤーが乱入する行為)などが該当します。
これらの要素から、「ガンダム動物園」という表現は、このゲームのプレイヤーコミュニティの一部が持つ野蛮な、またはマナー違反の行動を象徴するものとなっています。
ガンダム動物園の3種類の猿とガンダムタイプ

- チンパンジータイプ(ザクIIタイプ)
- ゴリラタイプ(ドムタイプ)
- マントヒヒタイプ(シャア専用ザクタイプ)


チンパンジータイプ(ザクIIタイプ)

とにかくうるさいプレイヤー。
まるで地鳴りをあげるザクIIのような存在感を放つ彼らは、人間の進化の過程にあるかのよう。対策は、彼らが成長するのを待つか、ゲームセンターから出禁にするしかないでしょう。
ゴリラタイプ(ドムタイプ)

体を動かすのが好きで、とにかく物を壊すことに喜びを感じるプレイヤー。
重力に逆らい、地上を滑るように動くドムのような力強さがある。筐体のボタンなどが破損していたら彼らの仕業だと思っていいでしょう。
対策としては、彼らを一時的に無力化する麻酔を打つか、器物破損で実際の刑務所へ送るしかありません。
マントヒヒタイプ(シャア専用ザクタイプ)

グループを作り、一緒にゲームを楽しむプレイヤーたち。頭に赤いクレストがあるマントヒヒのように、彼らは新参者を冷たい目で見下ろします。
何かにつけて集団でエンジョイする彼らは、動画勢に多く、害悪度でいえばトップクラス。対策としては、ゲームセンターを変えるか、店員に相談するしかありません。
一言で言えば、このゲームの世界はまるで戦場のようです。
しかし、お互いに認め合い、励ましあえば、皆が楽しめる場所になることは可能です。「あそこお前うまかったな」や「またやろうぜ!」といった温かい言葉で、皆が仲良くプレイできる世界を作りましょう。
ガンダム動物園の「助かりました」は嫌味!

ガンダムvsシリーズでは対戦中にあらかじめゲーム内で用意されているショートメッセージを、ラインスタンプの様に味方に送ることもできます。
そのため負けた事の腹いせに、「粘り勝ちでしたね」や「助かりました」といったメッセージを何度も味方であった相手に送り付けてくることが多いです。
ガンダム動物園での「助かりました」は決して感謝の言葉ではないのです。ただの嫌味です。
ガンダム動物園に関する事件


- ゲームセンターの出禁指名手配
- 火事なのに避難しない
- 他のプレイヤーの席を強引に奪う
- マナー違反による暴力事件
- ついには死亡する事件も
- ゲームセンターの出禁指名手配
愛知県の一つのゲームセンターで、2023年2月に一部のプレイヤーが社会的に受け入れられない行動をとったことが問題となりました。

このプレイヤーは飲酒や暴力行為、そして器物破損(具体的にはゲームのコントローラーの破壊)を繰り返し、その結果店側からの出禁指名手配を受ける事態となりました。具体的な行動や状況は明らかにされていませんが、店側の措置としてそのプレイヤーの写真が店内に掲示されました。
- 火事なのに避難しない

火災が発生し、避難のアラームが鳴り響いている店内。しかし、それを無視し、100円と1勝の価値を求めてガンダムのゲームを続行する人々が存在します。
命を落とせば二度とゲームはできない。そして悲しいことに、顧客を見捨てられずに避難を促すスタッフの命が直接的な危険に晒されていしまいます。
このシーンは、彼らのガンダムへの熱烈な愛情というよりも、その先に広がる人々の安全と命を軽視する悲劇を象徴しています。ゲームの熱中度が如何に高くとも、現実の危機に直面した際には、適切な判断と行動が求められるべきでしょう。
- 他のプレイヤーの席を強引に奪う
2023年1月、大阪の一つのゲームセンターで、ある上級プレイヤーが他のプレイヤーの席を強引に奪う事件が発生しました。この行為により、被害を受けたプレイヤーが物理的な被害を受け、その後店員の介入を必要とするほどの事態にまでエスカレートしました。

上級プレイヤーはその場で「雑魚がガンダムやるな」と発言、話し合いは成立せず、この行為は他のプレイヤーへの尊重やマナー違反と見なされました。
- マナー違反による暴力事件
同じく2023年1月、あるプレイヤーが他の長時間プレイを続けるプレイヤーに対して、自身の席を譲るよう依頼したところ、そのプレイヤーから暴力を振るわれました。

このような行動はマナー違反と見なされ、他のプレイヤーに対する尊重や配慮を欠くものであると認識されました。
- ついには死亡する事件も
最も深刻な事件は、ゲームプレイヤー間での重大なトラブルでした。共同生活を送っていた2人のプレイヤー間でのいさかいがエスカレートし、一方が他方を暴行し、その結果死亡するという事件が発生しました。事件の詳細は公開されていませんが、両者はゲーム内での対立が背景にあった可能性が考えられます。
事件ソース元:埼玉新聞より
令和2年4月12日
ガンダム勢による殺人事件…
被害者と加害者ともに熊本勢との繋がりあり?
人を殴ってはいけません pic.twitter.com/0NgIvRoDsM
— ガンダム勢炎上カレンダー (@Flamegundamvs) April 12, 2020
これらの事件は、ゲームコミュニティ内でのマナーやエチケットの重要性を示しています。
どうやらこの加害者と被害者、有名なガンダム勢だったようです。

共にゲームを楽しむためには、互いに尊重し合い、公共の場としてのルールやマナーを守ることが不可欠ですね。
ガンダム動物のリアルファイト



また、一部には自分の負けを相手の責任にし、そのゲーム料金を強引に支払わせようとする者も存在します。
人間というのは、対戦ゲームの性質上、自分が上に立ちたいという願望が常に存在します。これが1対1の対戦ゲームであれば、自分の実力不足をある程度は認められるでしょう。
しかし、「ガンダムVSシリーズ」は2対2のチーム戦が主体。ここで敗北の原因を相方のせいにしたくなる気持ちは、避けられません。
知人と一緒にプレイするとき、人間は集団になると気持ちが大きくなりがちです。すると普段一人であれば決してしないような行動に出ることが増えてしまいます。
一度だけ煽る行動をとってしまえば、その抵抗感は次第に薄れ、やがてそれが普通の行為になってしまうのでしょう。
そして、常識を逸脱した行為により、ゲームセンター内でのリアルな争いに発展する事例も報告されています。
現代の日本のゲームセンターにこんな事態が起こるとは、まるで平和な動物園がスラム街へと変わったかのようです。
ガンダム動物園の現在が面白すぎる

ガンダム動物園の現在が面白すぎます。
1時間2500円払えば、ある程度の大声は許容してくれるらしいですwww
いや、面白すぎでしょ!!
ガンダムマキシブースト貸切料金
■紳士プラン
1時間 1500円 以降20分 400円
大声を出す事は許容しません。■わくわく動物園プラン
1時間 2500円 以降20分 700円
ある程度の大声を許容します。希望の方は店員までお申し込みください。
ガンダム動物園に対する世間の声





【総括】ガンダム動物園とは?これまでの経緯と現在の状況が面白すぎるwww


- ガンダム動物園の「動物園」は、一部のプレイヤーがプレイに熱中しすぎてゲームセンター内で奇声をあげたり、備品を投げ飛ばすなどの行動をとることから、「あれはもはや人間ではない」という意味で「動物園」と呼ばれるようになった
- ガンダム動物園の現在は面白すぎて、一部の店舗では、1時間2500円払えば、ある程度の大声は許容してくれるらしい
- ガンダム動物園に関する様々な事件が発生している
- ゲームセンターの出禁指名手配、火事なのに避難しない、他のプレイヤーの席を強引に奪う、マナー違反による暴力事件、ついには死亡する事件も発生している
- 愛知県の一つのゲームセンターで、2023年2月に一部のプレイヤーが社会的に受け入れられない行動をとったことが問題となった
- グループを作り、一緒にゲームを楽しむプレイヤーたちが新参者を冷たい目で見下ろす
- 何かにつけて集団でエンジョイする彼らは、動画勢に多く、害悪度でいえばトップクラス
- お互いに認め合い、励ましあえば、皆が楽しめる場所になることは可能
- ガンダムvsシリーズでは対戦中にあらかじめゲーム内で用意されているショートメッセージを、ラインスタンプの様に味方に送ることもできる
- 負けた事のはらいせに、「粘り勝ちでしたね」や「助かりました」といったメッセージを何度も味方であった相手に送り付けてくることが多い
- ガンダム動物園での「助かりました」は決して感謝の言葉ではなく、ただの嫌味である
- ガンダム動物園に関する事件が発生している